Side of the Ecstasy Onsen Vol.3


「どんな…顔してました?」

「…キレイな狼」

ぬけぬけと、そんな台詞を吐いて、そんな無邪気な顔で笑って。

僕は枕元のベージュの瓶を取り、たっぷりと掌に垂らした。

溢れた液体が、一筋ふたすじ、美しい起伏を描く悟浄の腹筋に沿って流れ、

脚のつけねから、殆ど勃ち上がった彼自身を巡って、肢の間に落ちていく。

「…甘そうな匂い」

「アーモンドと、蜂蜜です」

瓶を置いた手を、伸ばしてきた手と結び合わせる。

「案外、サラサラしてるでしょ?」

そして、塗れた手は膝裏に廻り込み、腿を滑り、しどけない肢の間に滑り込む。

陰嚢を掬い上げて、転がしていると、繋いだ手をぐっと、引かれ、

唇がまた唇を求める。

熱くなってきた悟浄の体から濃く漂う、甘い芳香。

濡れた指を、引き締まった入口に忍び込ませる。

悟浄が僕にするのと同じように、慎重に、襞を一つ一つ、押し分けて。

微かに顰める眉の動きに、心臓が喉から飛び出すような、

烈しい動悸をやり過ごし、そっと、離した唇を、彼自身に落としていく。

その瞬間に、探り当てた、違和感のある一点を刺激すると、

口の中の存在が、ぐんと質量を増す。

同じ、造りの身体のパーツ一つ一つが、こんなに…

いや、自分でない誰かの身体が、食べてしまいたい程、

近しく感じられるなんて、知らなかった。

ごそつく繁みが唇に入るまで、ぐっと「それ」を咥えこみ、

裏筋を舌で舐めまわすと、

入り込んだ場所が、僕の指を曳き込むように、蠢き始める。

さらに指を押しこみ、ゆっくりと抜き差しを繰り返す。

確実な蠕動を確めて、抜き放つと、

「も…ヤバ…っ」

握ったままの指に、折れそうに力がこもる。

びくりと脈打つ、悟浄自身。

握った指の間に薄い袋を挟んで、

つるつる滑るゴムを取り出し、一気に自分自身に被せる。

「行きますよ」

悟浄はうっすら、目をあけて頷き、片脚を僕の肘にかけた。

片方は繋いだままで、もう片方は僕が、自身を支えているから。

「ぐ…っ」

先端が入り込む衝撃を、浅い息をついてやり過ごそうとする悟浄。

その唇から、こぼれるものが、花びらに変わるような幻覚すら感じる。

…乾いてくる唇を舐める舌先の紅さのせいだろうか。

容赦なく腰を進めて、全てを納めると、首を伸ばして、

自分の舌で、その舌先をちろちろとなぶる。

乾いてきた唇を、湿らせる。

眉間が少しずつ、開いてきて、大きく、息を吐くと、

悟浄も舌を伸ばして、僕のそれと絡めあう。

「ああ…っ」

ざらつく内部が、僕を呑みこんで、奥へ誘い込んで行く。

あたたかいうねりが、僕を駆立てる。

「悟…浄っ、」

僕は仰け反って、夢中で腰を動かしだす。

さらに熱が上がって、蜂蜜の香りが濃くなる。

もう痺れてきた指が、ぴりぴりした痛みを伝えた。

…悟浄が、さらに握り締めてきて。

停まらない動きに、ぼやけて見える眸は、

とろけるように、僕を見つめている。

腹筋と脇腹に挟まれて擦られる悟浄自身が、別の生物のように震え、

…熱を、迸らせた。

一気に収縮した悟浄の中で、僕も達した。

「は…あっ」

吐き出した力の残りをかきあつめて、漸く、

体重をぶつけないように、悟浄の上に倒れた。

「好き…」

声になっていたか、わからない呟きが、

なぜか通じたらしく、

だるそうに首を廻してきた悟浄が、僕の耳に唇を押し付けた。

「…離したくねぇな」

親指の腹が、掌を擽る。

僕も首を捻って、漸く届く唇の端に唇をつけた。



横道終了。

これからご飯を食べて遊んでの本編の後に、
…まだまだ、夜はこれから。

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