ガラガラガラ〜

「いらっしゃい。本日期間限定薬効豊かなカモミール湯で御座いますよ。ククク。」

「こんばんわ。」

「あ〜ら八戒さん。お疲れ様。相変わらずステキ♪今日も楽しませて下さいね。」

「はいはい。覗くだけならタダですからね(笑)」

「あっいくら出したらそれ以上...あっいらっしゃいませ。
 なーんだ。貴方でしたか...」

「なーんだはないでしょ、チンさん。この前ビール奢ってあげたじゃない。」

「あれは貴方がムリヤリ我を酔わせようとして...いらっしゃいませ。
 はいはい、悟浄さんは邪魔邪魔、さっさと脱いで入った入った!」

「あれ、ナマコのお兄さんだぁ。」

「こんばんわ。ここで逢うのは初めてですね(笑)
 良く来るんですか?」

「うち風呂なしアパートだから(泣)」

「そうでしたね。」

「そうなんです。」

「玄奘さんは?」

「今ね、遺跡発掘調査のバイト入って、明後日まで出張中なの。」

「そうですか。」

「あっ寒いから中で話そうや。」

「裸で立ち話も妙ですよね。(笑)」

.......ああ、ナマコのお兄さんって肌白いんだなぁ、つーかみちゃいけないんだろうけど

見えちゃいましたヨォ!あの腹の傷...盲腸?って随分デカイ盲腸を御持ちでって

何ネタってるんだ俺?痛いぜ、痛すぎるぜぇ、あれは。気になる気になる気になる〜〜〜!

「悟浄さん、タオル落ちてますけど?」

「あっどーも。あっでも、いーの別に、俺隠し事嫌いだから。」

「そういう問題じゃ(笑)」

相変わらずマグナム全開悟浄は、恥らうこともなく浴場へと軽やかに向かって行った。


ザボ〜〜〜〜ン。

「ふぅ〜〜〜、なんだっけ?今日のお湯。」

「あっカモミールってチンさん言ってましたよ。」

「そんで、なんか効能あんの?」

「風邪の症状の緩和や不眠・イライラなどのストレス緩和が代表的な利用法ですね。
 
 入浴剤としては美肌効果にすぐれているらしいです。男の美肌っていうのも不気味ですが(笑)」

「そんなこたぁねぇよ。あんたすげぇツルツルして綺麗じゃん。」

って....俺、何誉めてんだ?

「そうやっていつも女性を口説いているんでしょう(笑)」

「いや、俺三蔵とこに住んでるから、女ッ気ないのよ、最近。
 つーか聞いてくれる?この前なんか58のネエちゃんにホモ?じゃないよねって.....。」

「そうなんですか?女ったらしの悟浄さんって、もっぱら近所でも評判ですよ。」

「あ〜ウソだねそれは。大片隣の健一が流した怪文書にちがいない。」

「健一さんならやりそうですねぇ。」

「ねっ背中流そうか?」

「いやいいですよ、僕、身体柔らかいから手が届くんです。」

「そぉ?」

「それより、僕が悟浄さんの背中流しますよ。」

「ああ、悪いね。俺は遠慮なく(笑)」

あのぉ......ナマコのお兄さんの手がしなやかで、触られるとゾクってするんですけどぉ....

ドンっ!

「痛っ!あっすいません。すいません。メガネしてなくて見えないんです。すいません。
 あ”〜〜〜、ほんとにすいません。わざとじゃないんです。ほんの過ち出来心。」

「てっ天蓬くん...今どこ握ったかわかる?」

 暴走裸眼天蓬by kyoco菩薩

「そっその声は悟浄さん?わっわかりますよ!マグナム(笑)だからわざとじゃないって
 謝っているのです!言わば天災のようなもの♪溺れる者は藁をも掴むって。」

「わりぃ悟浄さん。コイツメガネないとなにもみえねぇらしいんだよ。
 おい、天蓬もう上がるぞ!これ以上人様に迷惑をかけるな!今のは明かに人災だ!」

「捲簾!フルーツ牛乳〜〜〜!」

「おう、ジャンケンで負けたほうの奢りな!」

「あなた最初に、絶対パー出します(笑)そしてフルーツ牛乳吹き出します。」

「心理作戦とはキタねぇゾ、天蓬。」

 

 

 

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